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言葉にいれてもいい話題だが、わたしの父方のいとこ(母方にいとこはいない)は、おじのことを「おいちゃん」と言う。おじちゃんでも、おっちゃんでもなく。

ある盆、大人たちは飲んでいたが酒の飲めない私はボーっと座っていた。妹は小さいいとこと遊んでいたし、私と同じ年くらいのいとこは酒の座にいた。

伯父が「おいゆう、裏からビールに三本とってこい」裏には井戸水か水道水か、とにかく冷蔵庫で冷やすより冷たくなる水があってそこにビールがいやというほどあったのでとってきた。

このとき父のこめかみにわずかにすじがでた。怒っている、私にではない、兄である伯父にである。自分の子どもが飲んでいるのだから、彼らに取りに行かせればよい、年齢も一緒だし。泥酔しているわけでもないし。でも兄であるから黙っている。私には明らかにそう見える顔だった。が、伯父は鈍感なのかなんなのか何度もそういって私は小間使いにする。私も飲みもしないビールを運んでるだけってのは嫌だが、父がものすごい険悪な顔でさっきから手酌で飲んでいる。爆発寸前なのだ。

その次に伯父がそういったとき、父はついに爆発した。

「もってこんでもええっ!」「もってこい(伯父)」困るのは板ばさみの私である。ひざ立ちのままフリーズ。

そこへ救世主が登場。父の年子の叔父である、実質この家を継いだ人だ。

「ゆうちゃん、おいちゃんがもってきたる、もってきたるで」と適当な数の(私は手に一本ずつしかもてないので二本ずつ持ってきていた)ビールを持ってきた。

父は不興なのだが、弟がとりなしてくれたのでこのことは終わり、と言うことにしたらしい。伯父はもともと酒さえ来ればいいのである。

さて末の叔父は何をしていたか。この人は若いときに心筋梗塞で死線をさまよって以来、酒もタバコもしない。

いるのか?と言うような静かなたたずまいでコーラを手酌で飲んでいた。

ちなみに父は機械工場の工員、とりなしたほうの叔父は紡績工員(何でも労働組合の委員長であったらしい)、伯父はたぶん事務職だがよくわからない。末の伯父はデパートの外商(つまり取引先との営業)

職業柄もよく見える。父は男だらけ、しかも少ない数の工場で手荒い仕事をしている。叔父は紡績と言うからには若い女の子を統率する必要がある。伯父はわからない。末の叔父は相手の出方を観察している上、自分はこの騒ぎに無理に参加する必要はないと考えていた節がある。親切でないのでなく、酒飲みでもないのに、そして末っ子なのに出る幕ではないと判断したのだろう。
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